2011年5月12日木曜日

コデマリ

[2011/05/05  千葉県北総花の丘公園]
公園のそこここに植えられている季節の基本の花

[2011/05/03  千葉県北総花の丘公園]
花をアップで撮りました


【分類 / 学名】

科: バラ科 Rosaceae
属: シモツケ属 Spiraea
種: コデマリ Spiraea cantoniensis Lour.
英名: Reeves' meadowsweet / Double Bridal Wreath Spiraea / Reeve´s Spiraea
仏名: Spirée de Canton
原産地: 中国中南部


【観察】

公園などの基本植栽の一つのようです。ここ北総花の丘公園でも、そこかしこに植えられており、素晴らしい花を咲かせています。

【話題】

<名前の由来>
名前の由来はわざわざ調べるまでもなく、花を見れば一目瞭然です。小さな花が半円球状の集団を形成して、まるで、幼い子供が遊ぶ「小さな手まり」、すなわち「コデマリ」に見えるからですね。実体の特徴を良くとらえていて、優雅で、だれでもしっくりと受け入れられる名前です。全ての花がこのような命名だとよいのですが。

<渡来>
すでに江戸時代初期には「こでまり」の名前で呼ばれていたとありますので、渡来は更にさかのぼるのでしょうね。
<俗名>
シモツケ属の植物は、英語俗名では meadowsweet、フランス語ではspirée ですが、英語では学名のspiraea (発音:スパイリーア)もそのまま使われているようです。

<兄弟分>
ユキヤナギがシモツケ属ですね。確かに、一枚目の写真を見ると、長い枝にびっしりと花が咲く風情がユキヤナギに似ています。遠くから見らたら、見わけは難しいかもしれません。幸いなことに開花期が違うので、それさえ意識していれば遠くからでも識別できますね。

シモツケ(Spiraea japonica)はシモツケ属の日本代表ですね。やはり、○○○japonica のように名付けられた植物は通訳案内士として気になります。下野国(しもつけのくに:現在の栃木県)に産したことがシモツケの由来だそうです。

Wikipediaによるとシモツケ属は「北半球の温帯から亜寒帯にかけて約120種、日本では12種が知られ、うち10(11)種が自生する。」とあります。英語版のWikipediaでは80-100種となっています。この数字の違いは何が原因なのでしょうか?まさか、多くが絶滅したのではないでしょう。ひょっとすると、かつてシモツケ属に含まれていたけれど、最近の遺伝子解析に基づく分類の見直しで、Filipendula 属と Aruncus 属とがシモツケ属から分家して、別の属を構えたとありますので、このあたりの解釈の違いがこのような数字の違いになっているのでしょうか?

<雑感>
ここしばらく、知らない花を見つけては(ほとんどが知らない花ですが)、その名前を探し出すことに熱中していました。何といっても4月~5月は、次から次と咲きますので。でも、一年で主要な花をすべて追跡することなど、とてもできない相談ですから、すでに知っている植物をしっかり調べて整理して行くことも大事だと思い直しました。いずれにしても、「継続は力なり」で、中断しないことが肝要だと思います。

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