2011年3月31日木曜日

マンサク

学名
科:マンサク科 Hamamelidaceae
属:マンサク属 Hamamelis
種:マンサク Hamamelis japonica
英名:Japanese witch hazel
仏名:Hamamélis du Japon
原産地:日本

今のところ、適切な写真がありません。残念ながら、いまから写真を撮りに行くには、この近所ではもう手遅れです。散歩していたとき、枯葉が枝に残っていないものも見かけたので、あれが日本種のマンサクだったのかと。でも、そのとき、写真を撮りそこねてしまいました。

手元にあるマンサクの写真をチェックしてみると、枝にまだ枯葉が多く残っているものなので、「シナマンサク」もしくは両者の交雑種かと推察しています。下にその写真を載せますので、植物観察の上中級者のコメントをいただければ幸甚です。



撮影:2011/03/08
場所:千葉県北総花の丘公園
[シナマンサク]
学名
科:マンサク科 Hamamelidaceae
属:マンサク属 Hamamelis
種:シナマンサク Hamamelis mollis
英名:Chinese witch hazel
仏名:Hamamélis de Chine
原産地:中国

参照サイト:http://www.hort.net/profile/ham/hammo/
*ただし、上記の写真が「シナマンサク」との確信がありませんのでご注意ください。

ここで、マンサクを取り上げた理由は、欧米人の植物好きに、すでに取り上げたトサミズキ、ヒュウガミズキの親類関係を教えるとき、マンサク属と近い関係、つまり、トサミズキ属もマンサク属もマンサク科の植物であると説明すれば分かってもらえるかなと想像したためです。なぜかというと、北米にもマンサク属の種があるそうなので。それが、以下のものです。

名称:アメリカマンサク
学名
科:マンサク科 Hamamelidaceae
属:マンサク属 Hamamelis
種:Hamamelis virginiana
英名:Witch hazel
仏名:Hamamélis / Noisetier des sorcières / Hamamelis de Virginie / Café du diable
原産地:北米
参照サイト:http://en.wikipedia.org/wiki/Hamamelis_virginiana

フランス語の俗名でCafé du diable 「悪魔のコーヒー」と呼ばれているとは面白い。

今日の英仏語メモ

英語:family
仏語:famille


英語:genus
仏語:genre


英語:species
仏語:espèce

発見!
フランス語の俗名は[名詞 + de +名詞]では以下のような語法となる
[名詞 + de +(無冠詞の)女性名詞] 例 Hamamélis de Chine
[名詞 + du +男性名詞] 例 hamamélis du Japon

2011年3月30日水曜日

ヒュウガミズキ

撮影:2011/03/30
場所:千葉県北総花の丘公園

撮影:2011/03/31
場所:千葉県印西市

トサミズキを観察したら、とてもよく似たヒュウガミズキと比較してわずかな違いを確認したくなるのは自然の成り行きですよね。

名称:ヒュウガミズキ
学名:Corylopsis pauciflora
英名:Buttercup winter hazel
仏名:Faux noisetier à petites fleurs / Faux noisetier de Taiwan
原産地:日本 / 台湾

原産地に関しては、インターネット上で調べると「中国(平安時代に日本へ渡来)」とする説と、「日本」とする説が対立しています。欧米のサイトではほとんどが「日本/台湾」という説で統一されているようです。要するに、まだはっきりしていないということなのでしょうか?

次には、この二つの違いが気になります。
インターネットで調べてみると、こんなところでしょうか。

[花による見分け]
            トサミズキ ⇔ ヒュウガミズキ
花の大きさ:         大 ⇔ 小
花の房(花序)の長さ:  約5cm ⇔ 約2cm
一花序の花数:          7~10個  ⇔  1~3個
葯の色:                        赤褐色 ⇔  黄色

全体的にいえば、トサミズキは開花しているときでも目立つといえる存在ではないが、ヒュウガミズキははそれに輪をかけて控えめな灌木で、開花しているときても、大多数の通行人に無視される存在ではないかという印象をもちます。

花以外の特徴は、おいおい観察して書き加えることにしたいと思います。

今日、新しく覚えた言葉
穂状花序(すいじょうかじょ):「長く伸びた一本の花軸(かじく)に、多数の小花が付く花序」
参考サイト:http://engei-dict.882u.net/archives/2647

花序
英語:inflorecence
仏語:inflorecence

穂状花序
英語:spike
仏語:l'épi

参考サイト:
日本語:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%B1%E5%BA%8F
英語:http://en.wikipedia.org/wiki/Inflorescence
仏語:http://www.techno-science.net/?onglet=glossaire&definition=4683

トサミズキ

撮影:2011/03/23
場所:千葉県北総花の丘公園


今年になって、初めて、この花の存在を意識しました。目には映れど、意識レベルまでは届かない状態が60年間続いていたのでしょうね。

名称:トサミズキ
学名:Corylopsis spicata
英名:Spike winter hazel
仏名:Faux noisetier du japon / Faux noisetier en épi
原産地:日本(四国)

トサミズキ属(Genus Corylopsis)の分布:ある園芸関係のサイトに以下のように説明されていました。
"There are approximately 30 plants in the genus Corylopsis, found widely distributed across temperate to cool regions of Asia."
http://www.wisegeek.com/what-is-corylopsis.htm

そうすると、トサミズキ属は北米にもヨーロッパにも自生しない植物で、園芸用に導入されているのみで、しかも、マイナーな存在であると推測できそうです。

トサミズキ属を指す俗名としては
英語:Winter hazel
仏語:Faux noisetier
が使われているようです。この単語に、英語の場合は頭に、仏語の場合はお尻に形容詞をつけて、種名を示す使い方をするようです。
例 Buttercup winter hazel / Faux noisetier à petites fleurs

このトサミズキ、マンサク科なんですね。北米にはマンサク科の植物があるそうなので、植物好きのアメリカ人にはこのあたりで親戚関係を説明できそうですが、ヨーロッパ人ではどうでしょうか。

2011年3月29日火曜日

ごあいさつ

通訳ガイド(正式名称は通訳案内士)という、一般的にはほとんど認知されていない職業に従事しています。日本を訪問する外国人をガイドとして案内する職業です。英語とフランス語で案内しています。

肉体年齢と精神年齢は40歳くらいのつもりでいるのですが、現実には、すでに還暦を過ぎた、既婚男性です。昨年、船橋市から印西市引っ越しました。住居を一歩出るとそこは50ヘクタールの「県立北総花の丘公園」。暇があれば、散歩やジョギングをしています。ここは草木の宝庫のように思えてきました。そんなわけで、最近は植物観察にはまっています。

通訳ガイドという職業には、植物についてのある程度の知識が要求されます。特に、目立つ花をつけている草木があると、かならず植物好きのお客さんが「あれは何?」と聞いてきます。そのような環境の下で、少しずつ植物の名前を覚えてきました。この職業に就いた時は桜と梅の花の違いの識別すら怪しかったのですが、そのころに比べれば、目立つ花をつけているときだけとはいえ、相当な数の草木を識別できるようになりました。

でも、そのレベルからは、一歩も進歩しない状況が延々と続いてきました。昨年の引っ越しの副次効果で植物に対する興味が大いに高まった今、この植物観察メモのブログを作り、同好の士と交流することで、「植物観察の万年入門者」からの脱却を目指したいと思います。ご指導の程、よろしくお願い申し上げます。